小池百合子氏が当選!都知事選「東京夏の陣」で問われたのは?

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小池百合子氏、当選おめでとうございます。昨日の都知事選の得票、300万票に肉薄する勢いでした。先出しジャンケンと言われ、自民党の支援も得られずたった一人で孤軍奮闘。しかし、小池氏には民意という追い風が。新しい歴史の転換点を迎えました。


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小池氏の奮闘はTVの終焉と変化する有権者の情報回路

当初の予想を覆した小池氏

知名度の差に加え、東京では参院選蓮舫氏がトップ当選したり、山本太郎氏が当選するような都民の〈癖〉もあり、鳥越候補がリードという予想が多かった。実際、そのような調査結果を某民放TVの報道関係の幹部が、告示後の十六日に「鳥越がリードしている」と私に漏らしてくれた。

 

ところが、実際の世論調査の結果が最初に出そろった七月十七日になると、誰もが予想しなかった結果になった。FNN(フジ産経)の調査で小池氏が一歩リード、鳥越氏がそれを追い、政権与党候補の増田氏が三番手になった。共同通信世論調査は、小池、鳥越が競い、増田氏が後を追うという結果だ。日経の世論調査は、小池氏がリード、鳥越氏、増田氏と続いているが、衝撃的だったのはその数値である。増田氏は小池氏、鳥越氏の三分の一にも届いていない状況だった。

 

そして、七月二十五日前後に出た選挙戦中盤の世論踏査は、もっと衝撃的だった。増田候補が追い上げ、鳥越候補は三位に沈みこんだ。増田候補の追い上げは自公与党の組織力と組織的締め付けがあったからだ。七月二十一日に鳥越候補の下半身スキャンダルの「週刊文春」の報道もあり、鳥越急降下へ影響を与えた可能性もある。だが、それ以上に有権者の情報回路がこの都知事選で大きく従来と変化したことが背景にある。

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有権者の情報リテラシーの変化

この調査結果は、東京都の有権者が投票判断を予想以上に新聞、テレビなどの既存メディアに頼っていないことを物語っていた。なぜなら、小池氏が与野党対立の構図の中に埋没するような、あるいは、埋没させるような報道しか既存メディア、特にTVではされていなかったからだ。四野党が担ぐ候補が大きくリードして欲しいというメディアの願望や従来の労組など支持団体の組織票が計算され、さらに、自公与党候補も組織票が基礎票として計算できるからだ。にもかかわらず、小池候補がリードを保っていた。

 

有権者の情報リテラシーの変化と、デジタル・ディバイドの鮮明化である。既存メディアでなく、インターネットへの様々な端末からのアクセスで得られる情報を有権者は判断の材料にしている。

もちろん、その情報の素材の多くは既存メディアの新聞、TVだが、それらの情報を並列にフラットに置いて比較検討が可能になり、さらにツイッターやフェイスブックといううSNSがそれらの素材に〈受け手〉の解説が加えられたコンテンツとして流通しているのである。

 

そうでなければ、選挙序盤にあったBSフジ「プライムニュース」の三候補を揃えた討論で、反町キャスターが地上波では決して訊かないような外国人地方参政権について三人が回答した映像がネット上に広範に広まるはずはなかった。

反町キャスターが「外国人地方参政権」について尋ねると、鳥越氏は「十年くらい住んだら権利があってもいいいのでは」と答え、増田氏は岩手県知事時代に認めたことこがあるので「東京都民に訊きます」と言ったのだ。なんと、この有力三候補の中で、憲法違反である外国人参政権付与について「必要ありません」と明確に返答できたのは小池氏ただ一人だったのである。しかも、離島に外国人が集まれば、住民投票などで安全保障上も大いに懸念があることを彼女はつけ加えた。

 

この様子は、もちろん他局の視聴者が多い地上波で流される事はないのだが、ネット上で広く拡散され、目にした有権者も多かったはずだ。ちなみに私のフェイスブックに投稿したこの動画は、何と、七月十七日の時点で四十五万回以上の再生数になっている。この討論会に出演後、鳥越氏はフジTVの日曜朝の討論も出演を辞退した。それもネットで広まっていた。

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今迄の政治の枠組みが崩壊

また、序盤戦から大きく小池候補がリードしたのは、猪瀬元都知事が自民党東京都連の構造を実名を挙げて告発したことも大きく有権者の意識を左右した。しかも、TVや新聞など大メディアが殆どこれを報じなかったにもかかわらず、いや、逆に、それが大きく反作用としてネット上で情報が流布され、樺山元都議が〈都連のボス〉内田茂幹事長の圧力で自殺で追い込まれた経緯を、夕刊紙、スポーツ紙が後追い報道をした。この選挙、TVは完全にネットに負けた。

 

このように、今回の都知事選は、今までの政治の枠組み、メディアの手法と仕組みが、音を立てて、みるみる崩壊したことに最大の意味がある。有権者投票行動を左右する情報収集のスキームが、TVや新聞という既存メディアから情報端末に変化した。情報回路の変化が既存の政治の枠組みを破壊する点でも、この都知事選は画期となる歴史的意味を持つだろう。

 

〈受け手=有権者〉の情報回路に革命が起きたのである。これは、戦後レジームを支配してきた旧体制(アンシャン・レジーム)崩壊の序章になるだろう。それを端的に象徴しているのが、小池、桜井両候補のメディアの予想を超えた大奮闘なのである。もはや、鳥越候補への言及など何の意味もない。

bylines.news.yahoo.co.jp

 「Mr.サンデー」の動画の冒頭で、田崎氏のコメントを聞いて驚きました。

「先出しジャンケンで出馬し、テレビで報道される量がまったく違った。」

これが、小池氏当選の要因とは?御用コメンテーターにとって、小池氏は好ましからざる存在なのか、それとも認識不足なのか?

宮根氏も「日本人は判官贔屓ですから。」と、小池氏への同情票が原因だったと言わんばかりの論調。

ネットに負けたマスコミの強がりなのか、それともネット民の民度の高さに着いていけない「敗戦利得者」の醜態なのか、今回の都知事選は実に様々な側面を露呈する選挙でした。

 

 
舞子
都知事選、小池氏が圧勝やったなぁ。うち、女性として嬉しいわ。「大年増の厚化粧」と悪口言われても、ストンと切り返す見事さ、スカッとしたえ。これからが大変やな。頑張って欲しい。なぁ、ゆづ?
 
ゆづる
そうだよね。僕も都民の一人として、小池知事誕生を祝いたいよ。最初は「政界渡り鳥」というイメージが先行して、どうかなと思ってた。でも知れば知るほど、色々な仕事をしてきた人だったんだよね。今回の選挙はネットの勝利と言える。しかし、小池氏の実績や経験と人脈も財産だったんだよ。リオ五輪の閉会式で、どんな旗振り役をしてくれるだろう?舛添でなくて良かったよ(笑)。そう思うだろ、舞子ちゃん(笑)。