G20を前に焦り始めた中国外交
中国が焦っています。南シナ・東シナにおいて、覇権拡大を目論む中国。来月に迫ったG20を前に、日本に柔軟姿勢を見せてきました。
尖閣諸島への侵入の後、中国は国際社会にどのような外交を見せるのでしょうか?
石平氏が語る「対日友好姿勢の真意」
急に変化した中国の態度
王外相は短い日程の中で精力的な対日外交を展開したことがよく分かるが、さらに注目されるのは、一連の会談において王外相の示した、意外とも言えるほどの柔軟な対日姿勢である。
たとえば、岸田外相との会談後、王外相は「小さい問題が残っているが、日本側も(中国側と)同様に前向きな意志があれば、われわれはすぐに合意できる」と述べ、海洋での不測の事態回避に向けた「海空連絡メカニズム」に関して、高級事務レベル協議を開いた上で早期にスタートできるとの認識を示した。
すべてはG20成功のため
王外相は前述の岸田外相との会談後に記者団に対し、来るべきG20について「日本側も成功に向けて中国と共に努力したいと表明した」と強調したが、実は日本側からの、「中国と共に努力したい」という態度表明こそ中国政府が喉から手が出るほど欲しかったセリフであり、王外相はまさにこの言質一つを取るために日本にやってきて一連の対日改善外交を展開していたと言っても良い。
すべては、中国が議長国となるG20を成功させるためなのである。
9月4日、5日の2日間、中国浙江省杭州市で開催される予定のG20は、中国にとって、とりわけ中国の習近平国家主席にとって、どれほど重要な会議であるかは、この半年間の中国を取り囲む国際環境の変化を一目見れば十分に分かる。
まずは5月下旬に開かれた伊勢志摩サミットを見てみよう。伊勢志摩サミットの首脳宣言は、サミットとしては初めて南シナ海問題を取り上げた。名指しこそ避けているものの内容は中国に対する牽制と警告と批判となっていることは明白である。矛先は完全に、中国に向いている。
一方、オバマ大統領がサミットで日本に来る前に、まずベトナムを訪問した。その際、オバマ大統領はベトナムに対して、今後アメリカはベトナムに対する武器の禁輸を、全面的に解除すると宣言した。アメリカが社会主義国家に対して武器の禁輸を全面解除するというのは驚きであるが、その狙いはただ一つ、ベトナムの後押しを以って中国に対抗するためである。
この後、傍観者的なフランスはアメリカに追随する姿勢を見せます。 さらに、南シナ海における中国の行動に、国連海洋法条約違反との裁定が。中国は国際社会で孤立しているのです。
中国は尖閣だけやなく、南シナ海でも勝手をしとる。世界中で孤立するのも、自業自得やろ。今更、日本に泣きついてくるんか?ゆづ、どう思いはる?